JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

Winton Marsalis ウィントン・マルサリス J Mood

至極、精巧な音楽 ウィントン・マルサリスも多作であるので、 全作品を聴いている訳ではないが、 ある意味で、ウィントンが到達した、最高に完成度の高い作品が、 このアルバムだと思いたい。 あえて、「思いたい」と表現するのは、 本人は、そう思っていな…

Igor Pimenta イゴール・ピメンタ Sumidouro

ブラジリアン・ジャズの懐の深さ 2曲目の「Semillas Al Viento」を聴いた時、 ライル・メイズの音づくりの素晴らしさを、懐かしく思い出してしまった。 全盛期のPMG(パット・メセニー・グルーブ)の雰囲気を持った曲である。 このアルバムは、他にも実…

Thelonious Monk セロニアス・モンク Palo Alto

モンク 1968年 高校で吠える ステキなジャケットである。 1968年のモンクである。 キング牧師が暗殺された年に、カリフォルニアの一人の高校生が奮起して、 「ジャズを通して結束を」との思いに応え、モンクが出演したのだそうだ。 その学内コンサートを…

Wether Report ウェザー・リポート Wether Report

ザビヌルとビトウスの関係性について 言わずと知れた、ウェザー・リポートのファーストアルバムである。 改めて、曲のクレジットを見て、 ウェザー・リポート創世記のメンバーの立ち位置というものに想いを馳せてみた。 まず、1曲目の「Milky Way」が、ショ…

Jacob Collier ジェイコブ・コリアー Djesse Vol. 3

テクニカルを超えた境地に ジェイコブ・コリアー。 すごいものは凄いと素直に認めたい。 タイラー・ザ・クリエーターと同様、 「NPR Music Tiny Desk Concerts」(タイニー・デスク・コンサート)の動画視聴で、 いたく感心して、惹き込まれてしまった彼が創…

Aaron Parks アーロン・パークス Find The Way

流麗 アーロン・パークスを知ったのは、 テレンス・ブランチャードの日本公演で参加していた時に、 若き、パークスの奏でる、瑞々しさが迸るような美しいピアノを BSテレビで初めて視聴した時。 自信に溢れ、既にただならぬオーラが全身に漲って、 楽しそ…

Tyler, the Creator タイラー・ザ・クリエイター Scum Fuck Flower Boy

なんてクリエイティブな音楽! 2017年と、少し前の作品になるし、 ジャズの範疇に分類できないが、どうしても取り上げたいアルバム。 きっかけは、 「NPR Music Tiny Desk Concerts」(タイニー・デスク・コンサート)の動画視聴。 アメリカの公共ラジオ放送…

Paul Bley with Gary Peacock ポール・ブレイ・ウィズ・ゲーリー・ピーコック With Gary Peacock

ゲーリー・ピーコックという存在 ゲーリー・ピーコックが逝去したと聞いた。 1935年生まれであるから、85歳で天寿を全うしたということになる。 キース・ジャレットより10歳年上。 ポール・ブレイより3歳年下。 同年代のベーシストでは、 ポール・…

JOSE JAMES ホセ・ジェイムズ Blackmagic (10th Anniversary Edition)

リイシュー! 「Black Magic」の魅力 今回は、尊敬する東京 Zawinul Bachの坪口昌恭の解説文を そのまま引用させていただきました。 ホセ・ジェイムズ(José James)『Blackmagic』発売10周年を迎えた 名盤の革新性を坪口昌恭が紐解く mikiki.tokyo.jp この…

Charlie Haden With Michael Brecker チャリー・ヘイデン ウィズ マイケル・ブレッカー American Dreams

M・ブレッカーとB・メルドーのバラードが聴きたいときは チャーリー・ヘイデンのリーダーアルバムながら、 ストリングス・アレンジに、アラン・ブロードベント、ヴィンス・メンドーサが 関わっているだけあって、上質で優雅なサウンドが心地よく、何と言っ…

JOSE JAMES ホセ・ジェイムズ BLACKMAGIC

COOL! SOULFUL! 酷暑が続きますが、 冷房がよく効いた車で、街中をCoolに走り抜けながら、 聴きたいアルバム、「Blackmagic」 正直、雑味のあるロバート・グラスパーより、 このホセ・ジェイムズの感性の方が、 私には合っている気がする。 ホ…

Chick Corea チック・コリア Return To Forever

何十年ぶりに聴いてみたら このアルバムジャケットのアートワークの持つ、 強い訴求力は、あまりにも象徴的でわかりやすいため、 ジャケットを見ただけで、聴いたような感覚に陥り、 まず、トレーに乗せることのないアルバムの一つである。 かつて、LPレコー…

BILL FRISELL ビル・フリゼール Valentine

イキのいいフリーゼルが聴けます このアルバムは、販売サイトの情報によると、 このユニットによる作品を残しておきたいという、フリーゼルの強い希望で レコーディングに至ったと紹介されている。 トーマス・モーガン、ルディ・ロイストンという息の合った…

Herbie Hancock ハービー・ハンコック  Sunlight

最高にハッピーなハンコック! アルトサックス奏者、加納奈美さんが、 「本日のウォーキングのお供、久々に聴いたけどやっぱいい〜」 と呟いた本作。 元気を出して、前を向いて歩こうという気分にさせてくれる、 私にとっても、とても大切な一枚。 表題曲の…

WOLFGANG MUTHSPIEL ウォルフガング・ムースピール ANGULAR BLUES

今年はギタートリオの当たり年? 今年一番のヘビーローテーションのアルバム。 もっと早く、紹介したかったのだが、あまりに日常の生活に溶け込んでいて、 改めて文章にして整理するのがなんとなく躊躇われたアルバムである。 このムースピールは、非常にシ…

JOEY CALDERAZZO ジョーイ・カルデラッツォ JOEY CALDERAZZO

THE DRAMATIC PIANIST ジョーイ・カルデラッツオ。 このピアニストを知らない人に、とにかく一度、聴いてもらうためには、 一言で、どんな形容をしたらよいのかを考えてみた。 最初、「ピアノの化身」という形容を使いたいと思ったが、 ミッシェル・ペトルチ…

ANTONIO ADOLFO & LEILA PINHEIRO アントニオ・アドルフォ&レイラ・ピニェイロ Vamos Partir Pro Mund

ボサノバ! 久々に酔いしれる この暑い毎日を乗り切るために、 清涼を求めるあなたにオススメの一枚。 レイラ・ピニェイロというボーカリストは、これまで知らなかったのだが、 ボサノバを歌う女性ボーカリストによくある、甘ったるくって、霞のかかったよう…

Alan Pasqua  アラン・パスクァ  Milagro

知的流麗なピアノなら この暑い日に外から帰って、シャワーを浴びて、冷房の効いた部屋で、 冷たいビールを飲みながら、一息つきたい時に、 BGMとして流したいアルバムとして、セレクトしたのが、この一枚。 端正でクール、理路整然としていて、静かな知…

Immanuel Wilkins イマニュエル・ウィルキンス  Omega

最初の一音でガツンと Alto Sax期待の新星 サブスク (itunes)の利用で、随分、音楽との接し方が変わってしまった。 Itunesの場合、定額980円/月で、ジャズの場合、おおよそ殆どのアルバムが、 自由にダウンロードでき、オフラインでどこでも楽しめてし…

富樫雅彦 MASAHIKO TOGASHI SESSION IN PARIS, VOL.1 "SONG OF SOIL"

富樫✖️チェリー✖️ヘイデン 奇跡の企画 個人的な思入れの強い作品であり、 私にとっての、富樫雅彦の最高傑作である。 「陽光」など、数々の日本におけるジャズの名作をプロデュースした、 キングレコードの高和元彦氏が、パリに富樫雅彦を招いて録音した企画…

ALINA ENGIBARYAN アリーナ・エンギバーヤン DRIVING DOWN THE ROAD

ゴージャスな歌心を持つロシアの歌姫 少し前にリリースされたアルバムであるが、 よくセレクトして聴くアルバムの一つである。 アガ・ザリヤンの声質に似た、少しハスキーで、伸びがあり、 ブルースフィーリングに溢れたボーカルは、安定感抜群。 スティービ…

Joe Henderson ジョー・ヘンダーソン Power to the People

1969年の音 1969年と聞くだけで、何かあると思ってしまう。 ミロスラフ・ビトウスのインフィニット・サーチが1969年10月。 ビッチズ・ブリューが、1969年8月。 そして、このジョーヘン、初のエレクトリック導入作品が、1969年5月。 …

GLENN ZALESKI グレン・ザレスキー Smoke and Mirrors

私にとっての理想のピアノ 待ちに待った、グレン・ザレスキーの新作。 前作のような、トリオ作品を期待していたのだが、 なんと管のアンサンブルが入った作品。 けれど管が入ったことによって、逆にピアノの素晴らしさが 浮かび上がっているような気がした。…

Dexter Gordon デクスター・ゴードン Go!

軽妙洒脱とはこういう音楽をいう 軽妙洒脱の類語を調べると、いろいろ出てくる。 酒酒落楽、飄々とした、洒落っ気のある、脱力した、垢抜けた、・・・ 全部、ゴードンの音楽そのものと人となりを形容するに相応しい、言葉である。 背が高く、ハンサムで、オ…

Chico Pinheiro シコ・ピニェイロ City of Dreams

シコ・ピニェイロ フューチャリング クリス・ポッター シコ・ピニェイロ というブラジルのギタリスト。 初めて聴いてみたのですが、これまた、何たるテクニシャン! 正確無比なフィンガリング、溢れ出るメロディーワーク、 ブラジル音楽のフィーリングとジャ…

John Scofield ジョン・スコフィールド Swallow Tales

スワロー讃歌 ツバメの物語 全篇、スティーブ・スワローの曲である。 ジャズビアニストの石井彰が、スワローとのデュオ作品、 「That Early September」(2001年)を制作するに至った際の エピソードが、なかなか面白い。 石井彰の憧れの存在であったス…

JIMMY RANEY ジミー・レイニー TWO JIMS AND ZOOT

深夜に聴きたい渋目の室内楽ジャズ 密かに楽しむ名盤の代表格、「TWO JIMS AND ZOOT」 静かな真夜中に、少し小さめのボリュームで、耳を傾けたいアルバムである。 1964年の録音、二人のギターにズート・シムズが乗っかるという編成の妙、 印象的なジャケ…

Steve Cardenas スティーヴ・カーディナス Blue Has a Range

安心のギター スティーヴ・カーディナス 2014年に録音された「Melody In a Dream」という作品では、 あのトーマス・モーガンとジョーイ・バロンという曲者を従えながら、 心が和らぎ、まったりくつろげる柔らかなサウンド作りに、 ずいぶん惚れ込んだこ…

Keith Jarrett キース・ジャレット Jasmine

このキース、切なすぎます。 恥ずかしながら、少し感傷に浸りたいとき、泣きたいときに 思わず手に取ってしまうのが、このアルバム。 このヘイデンとの30年ぶりのデュオ作品を聴くと、 あまりに切なくて、泣いてしまうのです。 悲しい曲調とか、大げさな嘆…

Carlos Aguirre カルロス・アギーレ La Música del Agua 

あまりに美しい歌声 川の流れのように アルゼンチンの秘宝、カルロス・アギーレのソロ作品である。 アギーレの作品は、ハズレがなく、どれも素晴らしいが、 今回は、タイトルにあるように、「水の音楽」をテーマにした、 瑞々しくも清らかで美しい作品群であ…