二人の語り掛けてくる音。感涙。
余りに素晴らしくて、余りに美しくて、余りに切なくて・・・・
知らなかった。
ルーラ・ガルヴァォンというギタリスト。
もう完全にノックアウトしてしまいました。
今のところ、私の今年のベストアルバムになりました。
ホーザ・パッソスの独特な深みのある枯れた歌声に、寄り添うように、
奏でられるガッドギターの音色、フレーズの確かさ、奥深さ。
ガルヴァォンのギターは、フラジル音楽のペーソスだけでない、
ジャズのモダンなハーモニーやフレーズが効果的に織り込まれており、
その洗練された、大人の音楽に、ただただ聴き惚れてしまった。
ボーカルと楽器のデュオというフォーマットは、時として、
相対するアーティストの感性がスパークし、あるいは溶け合い、
奇跡的に新たな編集力を生むものである。
のデュオもその一例で、衝撃を受けたが、
この作品は、何かもっと、静かに打ち震えるという感動の仕方。
二人の語り掛けが、じわじわ心に染みてくるのである。
はかなげで、フラジャイルな感じが胸に迫ってくるのである。
これだけ、感情移入して聴けたアルバムも本当に久しぶりである。
Rosa Passos(Voc)
Lula Galvão(Gt)
1. Folhas secas (Nelson Cavaquinho e Guilherme de Brito)
2. De conversa em conversa (Lúcio Alves e Haroldo Barbosa)
3. Outono (Rosa Passos e Fernando de Oliveira)
4. Verão (Rosa Passos e Fernando de Oliveira)
5. Piatã (Lula Galvão)
6. Ilusão à toa (Johnny Alf)
7. Palhaço (Nelson Cavaquinho, Oswaldo Martins e Washington Fernandes)
8. Cansei de ilusões (Tito Madi)
9. Doce de coco (Jacob do Bandolim e Hermínio Bello de Carvalho)
10. Conversa de botequim (Noel Rosa e Vadico)
「Cansei de ilusões」という曲。この曲聴いて泣きました。
このアルバムの曲ではないが、至極の名曲「Ligia」