ライブ盤にみるカート
カートのアルバムを全て聴いているわけではないが、
ビレッジバンガートでのライブ盤ということでは、
かつて「The Remedy」というアルバムに次いで、
2回目ということなのではないかと思う。
メンバー構成もまったく違っていたと思うし、
何より前作は、カートよりむしろ、
アーロン・ゴールドバーグの演奏が印象に残っている。
今回は、ピアノが御贔屓のアーロン・パークスに変わり、
期待を膨らませて聴いた。
一聴して、ライブ盤としては、全体的に意外と平板で、抑制され、
淡々とした感じを受けたが、
仕事の行き帰りの車の中で、聴き重ねていくうちに、
何だか、堪らなくなってきた。
カートの音色やフレーズが、心にスッーと馴染んでくるというか、
自分の今の心象にぴったり寄り添ってくるというか、
とにかく、時の立つのを忘れるくらい聴き惚れてしまうようになった。
ライブ盤だから、熱い演奏になるところも随所に見受けられるが、
カートのギターは、いつも変わらず、
淡々とリラックスしていて、切なく、スペーシーで、物悲しく泣いている。
パークスをはじめ、エリック・レヴィス、グレッグ・ハッチンソンの面々も、
淡々とサポートしているのが、これまたよろしい。
まだ、一度も生で聴いたことのない、カート。
今度、日本に来日した時は、必ず聴きに行こうと思う。
最近のいちばんのお気に入り、ヘビーローテな作品である。
Kurt Rosenwinkel (g)
Aaron Parks (p)
Eric Revis (b)
Greg Hutchinson (ds)
1. Cycle Five
2. The Past Intact
3. Solé
4. Our Secret World
5. Music
6. Undercover
ロック・テイストなテーマが麻薬的な冒頭曲 「Cycle Five」