まさにヴェリー・クール!
リー・コニッツも、時に無性に聴きたくなるプレイヤーである。
やはり唯一無二のトーンと節回しが、
何ともクールでカッコ良い。
どう形容したら良いのだろう。
内に含んだような少し篭り気味でありながら、滋味深く艶やかな音色が、
心に沁み込んでくる。
リー・コニッツの音を注意深く聴いてみると、
ブレスコントローなのか、細やかに揺れている感じが何とも独特で心地よいのだが、
ポール・デズモントとはまた違う、ふくよかな音色が、
クールなのだが暖かいのである。
そして、この音色で奏でられるホリゾンタルで、流暢なフレーズが
これまた、天下一品で、本当によく歌っている。
このアルバムは、大学生の時に1,500円の廉価版(LP盤)で購入して、
下宿で、寝る前によく聴いたものだ。
特に、A面の3曲。
1曲目と3曲目がテンポのある、流れるようなクールサウンドで、
2曲目が「星へのきざはし」というバラード曲という構成も、
変化があって好きだったなあ。
1950年代のクール・ジャズの特集をサブスクなんかで聴くと、
意外と知らない名演奏やアルバムがあることを知る。
とても、現代的で実験的なニュアンスを持っていると改めて思うし、
ビ・バップと共に、モダンジャズの革新性を支えた潮流なのである。
もっと研究してみたい。
Lee Konitz(as)
Don Ferrara(tp)
Sal Mosca(p)
Peter Ind(b)
Shadow Wilson(ds)
1 Sunflower
2 Stairway To The Stars
3 Movin' Around
4 Kary's Trance
5 Crazy She Calls Me
6 Billie's Bounce
Movin' Around リーのソロの最初の辺りの、つまずいた様なフレーズが好き!