ありがたや
ミシェル・ンデゲオチェロの新作である。
聴き流すのも勿体なく、思ってしまう。
ブルーノートからの作品だからといって、
ジャズの範疇に収まるようなものでも当然ない。
心して聴きたい。
彼女のこれまでの多様なフェーズの集大成のような作品と言われているが、
そんな前置きを抜きにしても、
一つ一つの楽曲の異なる表情と洗練された音楽編集力は、
やはり畏怖さえ感じてしまう。
安易で軽率な解釈を寄せ付けない、力強いオリジナリティに溢れている。
考えてみると、ベーシストというプレイヤーには
サウンドのトータルオーガナイザーとして卓越している人が結構多い。
チャールス・ミンガス、マーカス・ミラー、ジャコ・パストリアス、
エスペランサ・スポルディング、チャーリー・ヘイデン、サンダキャットなどなど
グループエクスプレッションの要として、
グルーブを生み出していく天賦の才と言おうか
そして、何よりベース・プレイヤーとしても超ド級である。
優れた作品には、「軽さ」と「確かさ」の感覚が宿っている。
聴き返すたびに、より「軽く」、「確かに」心に響いていくる。
共演のミュージシャンも豪華であるが、客演という色付けでは当然なく、
あくまでミシェル・ンデゲオチェロの音楽のエレメントとして生かされている。
繰り返すが、
心して聴きたいアルバムである。
Jason Moran
Ambrose Akinmusire
Joel Ross
Jeff Parker
Brandee Younger
Julius Rodriguez
Mark Guiliana
Cory Henry
Joan As Police Woman
Thandiswa
and others.
A1.Georgia Ave (feat. Josh Johnson)
A2.An Invitation
A3.Call The Tune
A4.Good Good (feat. Jade Hicks, Josh Johnson)
A5.Omnipuss
A6.Clear Water (feat. Deantoni Parks, Jeff Parker, Sanford Biggers)
B1.ASR (feat. Jeff Parker)
B2.Gatsby (feat. Cory Henry, Joan As Police Woman)
B3.Towers (feat. Joel Ross)
C1.Perceptions (feat. Jason Moran)
C2.THA KING (feat. Thandiswa)
C3.Virgo (feat. Brandee Younger, Julius Rodriguez)
C4.Burn Progression (feat. Hanna Benn, Ambrose Akinmusire)
C5.onelevensixteen
C6.Vuma (feat. Thandiswa, Joel Ross)
D1.The 5th Dimension (feat. The Hawtplates)
D2.Hole In The Bucket (feat. The Hawtplates)
D3.Virgo 3
大好きなJeff Parkerをフューチャーした「ＡＳＲ」。
