JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

CHIARA CIVELLO キアラ・シヴェロ Last Quarter Moon

この人の声には・・・・・

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この人の声には、いつもやられてしまう。

もっともっと多くの人に聴いてもらいたいアーティスト、

イタリア生まれのシンガーソングライター、キアラ・シベロ。

 

トニー・ベネットが評価するだけのことはある。

少し疲れた、翳りのあるテイストを感じるハスキーボイスには、

独特の「色気」と「のびやかな粘り」がある。

この声質の魅力を、言葉で表現することは難しいが、

聴くたびに、私の心に浸透したり、撹乱したりと、絡んでくる。

 

私なりに、キアラ・シベロの魅力を分析して見ると、

・愁いを湛えた深みのある声質(こればかりはイアホンで実際に効いてほしい)

・作曲・アレンジにおけるRepetition(反復・繰返し)の美学

・イタリアの血、ブラジル音楽、ジャズの洗練された素養のマッチング

 

この作品は、彼女のデビューアルバムになるのだが、

サイド面も豪華でかなり気合が入っている。デビュー作にして最高傑作。

次作の「The Space Between」も素晴らしいが、

以降、アルバム作りよりも、どちらかというと、

ステファノ・ポラーニやアナ・カロリーナ、イヴァン・リンス等との共演など、

活動の場を広げ、様々な巨匠との共演に面白い軌跡を残している。

 

繰り返しになるが、もっともっと注目されてほしいアーティストである。

再来日も、ぜひ期待したい。

 

Chiara Civello (vocals, shaker, percussion);
Adam Rogers (guitar);
Mark Stewart (cello);
Alain Mallet (melodica, piano, Fender Rhodes piano);
Miguel Zenón (alto saxophone);
Larry Goldings (Hammond b-3 organ);
Rob Mounsey (keyboards);
Mike Mainieri (vibraphone);
James Genus, Ben Street (bass instrument);
Clarence Penn, Steve Gadd , Dan Rieser (drums);
Jamey Haddad (percussion, bells);
Alex Alvear (background vocals).

 

1, Here Is Everything.

2, The Wrong Goodbye.

3, Ora.

4, Caramel.

5, Parole Incerte.

6, Last Quarter Moon.

7, Nature Song.

8, In Questi Giorni.

9, Sambaroma.

10, Trouble.

11, Outono.

12, I Won't Run Away

 

YOU TUBEの動画では、このアルバムの曲ではないですが、

あのブラジルが誇るシコ・ブアルキとのデュオ動画を紹介します。


Chiara Civello - Io che amo solo te (Videoclip) ft. Chico Buarque

 

このアルバムからは、なんとも胸に迫る一曲を


Nature Song