JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

Thelonious Monk セロニアス・モンク Palo Alto

モンク 1968年 高校で吠える

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ステキなジャケットである。

1968年のモンクである。

キング牧師が暗殺された年に、カリフォルニアの一人の高校生が奮起して、

「ジャズを通して結束を」との思いに応え、モンクが出演したのだそうだ。

その学内コンサートを収録したもの。

 

モンクの数多のライブ音源のうちの一つであり、全てを聴いた訳ではないが、

高校で人種差別に抗議して行われたという背景を無視しても、

臨場感、選曲、尺の長さ、モンクやチャリ〜・ラウズのソロの出来など、

どれを取ってもモンク音楽のエッセンスが凝縮されており、

とても聴きやすく、ストレートに胸に響いてくるようなライブ盤となっている。

 

1968年のモンクのピアノを聴くと、

流石に、長年のレパートリーの演奏で、少しこなれた感じは否めないが、

余裕があるせいだろうか、曲の合間合間に、これまで聴いたことのないような、

モンクの遊び心を楽しむことができる。

たとえば、「Blue Monk」の解釈などは、とても斬新。

1967年と68年に録音された、「アンダーグラウンド」という

ステキなアルバムもあるが、この頃のモンクは、

結構、調子が良かったのではないかと思うのである。

 

数多の未発掘音源が発表される度に、先入観で聴かないことが多い中、

本作は、久しぶりに、興奮して楽しむ事が出来ました。

 

Thelonious Monk (piano)

Charlie Rouse (tenor sax),

Larry Gales (bass),

Ben Riley (drums)

 

01. Ruby, My Dear
02. Well, You Needn’t
03. Don’t Blame Me
04. Blue Monk
05. Epistrophy
06. I Love You Sweetheart of All My Dreams

 


Thelonious Monk – Palo Alto (Mini Documentary)