JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

BILL FRISELL ビル・フリゼール Valentine

イキのいいフリーゼルが聴けます

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このアルバムは、販売サイトの情報によると、

このユニットによる作品を残しておきたいという、フリーゼルの強い希望で

レコーディングに至ったと紹介されている。

 

トーマス・モーガン、ルディ・ロイストンという息の合ったメンバーとの

スポンティニアスな演奏は、緊張感もあるが、

ある意味ビシッと「ハマっている」感じがとても伝わってくる。

もう少し説明すると、

三人の会話は、とてもフランクで、気儘なように聴こえるのだが、

実はお互いの語りによく耳を傾け、一つの物語を、繊細に、丁寧に、

創り込んでいる。

蜜月な三者の関係性だからこその成果であろう。

 

フリーゼルのギター自体が、個性的で非常に主張性が強いので、

従来の彼のアルバムではそれがあまりに鼻について、聴く気が失せる作品もあったが、

この作品は、ストレートに三者インタープレイが、訥々と繰り広げられており、

ジャズのテイストも強く、私にとって、イキのいいフリーゼルが聴けた満足感がある。

 

オススメは、7曲目、ビリー・ストレイホーンの「A Flower Is a Lovesome Thing」と

11曲目、バート・バカラックの「What the World Need Now is Love」。

解釈がシンプルながら、内面に潜む静かな情念と興奮がある。

 

Bill Frisell(g)
Thomas Morgan(b)
Rudy Royston(ds)

 

01. Baba Drame
02. Hour Glass
03. Valentine
04. Levees
05. Winter Always Turns to Spring
06. Keep Your Eyes Open
07. A Flower is a Lovesome Thing
08. Electricity
09. Wagon Wheels
10. Aunt Mary
11. What the World Need Now is Love
12. Where Do We Go?
13. We Shall Overcome

 


A Flower Is A Lovesome Thing


Bill Frisell Trio - What The World Needs Now