JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

Steve Cardenas スティーヴ・カーディナス Blue Has a Range

安心のギター スティーヴ・カーディナス

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2014年に録音された「Melody In a Dream」という作品では、

あのトーマス・モーガンとジョーイ・バロンという曲者を従えながら、

心が和らぎ、まったりくつろげる柔らかなサウンド作りに、

ずいぶん惚れ込んだことを思い出す。

 

それ以来、このギタリストをあまり聴く機会がなかったわけだが、

ティーヴ・カーディナスが、珍しくピアノをフューチャーした新作を発表したので、

久しぶりに、聴いてみたら、これがなかなか、予想以上に素晴らしい。

 

相変わらず、至極、真っ当で、落ち着いた、渋いプレーなのであるが、

ブライアン・ブレイドやジョン・パティトゥッチとの共演のほか、

作曲家あるいは、プロデューサーとしても評価の高いピアニスト、

ジョン・カウハードが加わったカルテットとしての演奏は、

全体に華があり、相性も良いのか、

より一層、カーディナスの持ち味の良さが、引き出されているような気がする。

 

それにしても、ブライアン・ブレイドというドラマーは、器用な人である。

どんなスタイルのフロントの特徴も吸収して、引き立つリズムを生み出している。

前に前に出るタイプでないが、メンバーの個性に応じた最適なグルーブを提供できる

稀代の名ドラマーであると、このアルバムを聴いて改めて実感した。

 

安心して、聴くことのできる非常に高度なギター・カルテット。おすすめです。

 

Steve Cardenas (g)

Jon Cowherd (p)

Ben Allison (b),

Brian Blade (ds)

 

1. Lost And Found
2. Blue Language
3. Language Of Love
4. Highline
5. Fern’S Guitar
6. Reflector
7. Siquijor
8. Signpost Up Ahead
9. Blue Has A Range

 

紹介アルバムのメンバーのうち、ベースのみ違うメンバーでの演奏

(このアルバムでの曲ではありませんが・・・)


Jon Cowherd Quartet recording "Bronco Braun" (HD)