JAZZ遊戯三昧

オススメのジャズアルバムを紹介してます。

Aaron Parks アーロン・パークス Find The Way

流麗

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アーロン・パークスを知ったのは、

テレンス・ブランチャードの日本公演で参加していた時に、

若き、パークスの奏でる、瑞々しさが迸るような美しいピアノを

BSテレビで初めて視聴した時。

 

自信に溢れ、既にただならぬオーラが全身に漲って、

楽しそうにプレイする姿に、まず一目惚れしてしまった。

体全体を使って、しなるようにリズムを取る独特な弾き方。

特に頭部の上下運動が顕著でありながら、奏でられるピアノの音の

なんと柔らかく優雅でリズミックに美しいこと。

 

 それ以降、パークスのリーダー作品や参加作品をチェックするようになったが、

その活動範囲は、とても広く、伝統的なジャズのイディオムに則ったものから、

ニューエイジ的でミニマルなアプローチが斬新な挑戦的なものまで、

その才能ぶりを遺憾なく発揮した活動は、彼が進化し続けるタイプの

アーティストであることを物語っている。

 

ただ、このアルバムのように、

アノトリオというある意味制約された、基本的なフォーマットにおいて、

溢れる想いを、抑制を効かせながら淡々と、一音一音丁寧に紡ぎ出していく営みに、

パークスの本質的な魅力が垣間見れるような気がする。

 

端的にいえば、あまりにも美しく、流麗。

上質で、硬質、儚くも、確かな。

そんな素晴らしいピアノトリオが聞けます。

 

Aaron Parks (p)
Ben Street (b)
Billy Hart (ds)

 

1. Adrift
2. Song For Sashou
3. Unravel
4. Hold Music
5. The Storyteller
6. Alice
7. First Glance
8. Melquiades
9. Find The Way

 


AARON PARKS TRIO plays 'Find The Way' live at Jimmy Glass Jazz Bar 2017