今年はギタートリオの当たり年?
今年一番のヘビーローテーションのアルバム。
もっと早く、紹介したかったのだが、あまりに日常の生活に溶け込んでいて、
改めて文章にして整理するのがなんとなく躊躇われたアルバムである。
このムースピールは、非常にシンプルで、力強く、わかりやすい。
ストレートに彼の演奏家としての魅力に触れることができるような気がする。
ECM然とした感じがしないのもまた良い。
勿論、前作の「Where the river goes」や、その前の「Rising grace」も
サウンドの独特な透明感や広がりが素晴らしく、愛聴盤になっているが、
今回の作品は、繰り返しになるが、素直にわかりやすく感情移入できるのである。
とても、自然に心の中にフワッーと入ってくる気持ち良さとでも言ったら良いのか。
それにしても、今年は、ジョン・スコフィールドの「Swallow tales」、
そしてまだ、紹介していない、ビル・フリーゼルの「Valentine」など、
ギタートリオの真髄が聴ける当たり年である。
いずれも、掛け値無しのストレートアヘッドなギタートリオの醍醐味を
十分に味わうことができる作品ばかりである。
Wolfgang Muthspiel (acoustic guitar on 1-3) (electric guitar on 4-9)
Scott Colley (double bass except 8)
Brian Blade (drums except 8)
1. Wondering
2. Angular Blues
3. Huttengriffe
4. Camino
5. Ride
6. Everything I Love
7. Kanon in 6/8
8. Solo Kanon in 5/4 (solo electric guitar)
9. I'll Remember April
2018年8月Studio Dede(東京 上池袋)録音
CDの演奏ではないが、コロナ禍に演奏されたムスピールの美しい曲「Camino」
Wolfgang Muthspiel plays "Camino"