真のエンタテイナー
小曽根真のライブは楽しい。
観客を楽しませ、和ませ、自然に聴衆の気分を高揚させてくれる
稀有なセンスを持った、真のエンタテイナーだと思う。
そして、このNo Name Horsesというビックバンドの活動は、
当の本人はどう思っているかは知らないが、
小曽根真というアーティストがこれまで培ってきた感性と経験をベースに、
それぞれ個性のある一流アーテイストのベクトルを、
魅力あるグループエキスプレッションとして見事に昇華させた軌跡であると思う。
今回の記念すべきこのアルバムの印象としては、
楽しそう、ワクワクしていそうということ。
その象徴の一つが、若きギタリスト山岸竜之介の起用。
スコット・ヘンダーソンにも似たイキのいい粘りのあるギターサウンド。
小曽根真のやりたかったことの片鱗が見えて、面白い。
EL&Pのレコードを小学生の時から聴いていたんですからね。
ただ、個人的には、ラストの「タイム・スレッド」のアンサンブルの美しさに
やられてしまうのです。
コロナが終焉して、早くこのビックバンドのライブが見たいものです。
小曽根真(pf, org, leader)
エリック宮城(tp、flh)、木幡光邦(tp, flh)、奥村晶(tp, flh)、岡崎好朗(tp, flh)、
中川英二郎(tb)、マーシャル・ギルクス(tb)、山城純子(b-tb)、近藤和彦(as, ss, fl)、
池田篤(as, fl)、三木俊雄(ts)、岡崎正典(ts, cl)、岩持芳宏(bs, bcl)、中村健吾(b)、
高橋信之介(ds)、山岸竜之介(g)
1 ユーアー・マイ・ヘヴン、ユーアー・マイ・ヘル
2 キャロッツ・オア・ブレッド?
3 アイ・トライ・トゥ・イマジン
4 レインボー
5 カメリア
6 12カラーズ
7 リトル・バード・ブルース
8 アンティル・ウィ・ヴァニッシュ
9 タイム・スレッド
2019/12/04 録音
小曽根真featuring No Name Horses "Until We Vanish " 15×15